北九州に棲むホタル【ヘイケボタル】
日本ではゲンジボタルとともに最もふつうに知られるホタルです。ゲンジボタルより小型でオス約10mm、メス12mmで日本全国、東シベリア、韓国等の高地から低地まで生息しています。
ゲンジボタル同様、卵、幼虫、サナギ、成虫の一生発光します。水田や用水路などに多く生息するため、人間の生活の変化や家庭排水、農薬などの影響を受けやすく、近年急激に数が減少しています。
■成虫が見られる時期
6月~8月くらいまで見られますが、ゲンジボタルより発生期間は長く、西日本では11月くらいまで発生した記録があります。
■特徴
◎色 オスの頭の色は黒色、胸は淡紅色に黒い縦条があります。
◎発光器 メスは第6腹節、オスは第6~7腹節で、淡黄色です。
■生息場所
主に、水田や用水路、湿地に生息します。比較的大きな川にも生息していますが、水田をとりまく人里環境が最も多いようです。
■交信(発光パターン)、交尾
約1秒間隔で、オスは尾を引くように発光します。メスは強く明滅し、オスを誘引します。メスに接近したオスは瞬いて発光し、メスは瞬かずに発光します。
■卵
交尾後、水際の苔や草に乳白色の卵を産みつけます。大きさは約0.5mmとゲンジボタルと同じですが、産卵数は少なめです。気温に左右されますが、20~30日でふ化します。
■幼虫
幼虫は、大きさ、形ともゲンジボタルと良く似ていて区別しずらいです。終齢期はゲンジボタルよりやや小型で13mm程度の大きさです。
幼虫時期の餌は、モノアライガイ、サカマキガイなどの巻貝です。オタマジャクシや水棲昆虫などを食べているのが目撃されたという報告があります。
■サナギ
5月中旬ごろに上陸し、土に潜ってサナギになります。前蛹を経て20~30日後に羽化するとされていますが、5月中旬から11月までと地域によって大きく差があります。
水田に生息するヘイケボタルは、水落としされる時期に大きく成長した幼虫は、湿った土の中で越冬し、翌年田起こしされ、水入れされると再び活動し餌を食べ始めます。5月中旬頃上陸してサナギになり、1ヶ月程度で羽化するといった一生を送っていました。
この生態は、伝統的な水田の管理体制によく適応していました。しかし、伝統的な農法が改革され、環境も変化した昨今、ヘイケホタルの生活場所はどんどん狭くなり、非常に少なくなってしまいました。
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